b-rec. 身近な野鳥の観察記録

いつもの公園で いつもの鳥たちと

大きな池のある公園へ 〜 送粉者たち - Pollinators 〜

2022-05-28 8:30-10:30 晴 24.3℃

公園を歩いていると、何か気配がしました。鳥とは違う…。耳をすますと、低く、ブーン、ブーンという音が辺り一帯に響いていました。視線を上に向けると、これは、、、

小さな花をたくさんつけた木に、ビックリするくらいのたくさんのハチが群がっていました。ハチ達のレストランでした。

まずは、ミツバチ。

クマバチ。子供の頃は怖かったですが、温厚な性格だそうです。オスには針がなく、刺すことは無いそうです。

クマバチ - Wikipedia

そして、スズメバチ

もう顔からして怖い(笑)

調べてみると、花は、クロガネモチという植物でした。秋冬には紅い実をつけます。それを鳥が食べて、離れたところにフンと一緒に種子が排出されて、子孫を残していきます。ある時は昆虫を利用して、ある時は鳥を利用する…。植物のしたたかな戦略に驚きます。

昆虫は昆虫で、「盗蜜」と言って、蜜だけ得て、花粉を運ばない場合もあるそうです。クマバチは大きなアゴで、花の根元を噛み切って、蜜だけ得ることもあるそうです。しかし、フジの花の仲間は、クマバチの強いアゴの力が加えられないと、正面から花が開かないそうです。クマバチを送粉者として選んでいるとか…。本当にすごい。

また、アメリカには、6月の半ばごろに、送粉者週間(Pollination Week) というものがあると知りました。植物にとって大事な送粉者(花粉交配者)=Pollinator 、つまりそれは農作物を食する人間にとっても大切なもの、ということのようです。近年、Pollinatorが減ってきていることの警鐘の意味もあるようです。

確かに、過去に、世界でミツバチが激減している、原因は不明、農作物に影響が出ている、という記事を見たことがあります。その後、原因は、農薬だとわかりました。その農薬は、当初は環境には負担が少ないとされていて、ミツバチに対して効いてしまうとはわかっていなかったようです。日本でミツバチが1番死んでいるのはどこか、というと、その農薬が使用されていた「田んぼ」だったそうです。

現在はその農薬は規制が進んでいるそうです。そんな経緯もあっての Pollination Week なのでしょう。

つい最近では、神戸大学が、サギソウの花の形の不思議を解明、という記事を見ました。なんと、送粉者であるスズメガの足場になるそうです。面白い!

www.kobe-u.ac.jp